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Oracle Databaseのクラウド化にOracle Cloudを選ぶべき3つの理由
近年急速な勢いで進みつつある企業システムのクラウド移行。
ここで大きな課題になるのが、データベースをどのようにしてクラウド化するかということです。
もしそのデータベースがOracleなのであれば、ぜひお勧めしたいのがOracle Cloudの活用です。
ここではその理由と、メリットを最大限に引き出す方法について解説します。
▼ 目次
・ニーズが高まる業務用データベースのクラウド移行
・Oracle Cloudへの移行をお勧めする理由
・最長100日間まで認められているオンプレミスとの並行稼動
1. ニーズが高まる業務用データベースのクラウド移行
最近では情報系システムはもちろんのこと、業務系システムもクラウド化していこうという動きが加速しています。
これによってハードウェア資産を持つ必要がなくなり、運用管理の簡素化も可能になると期待されるからです。
もちろん業務系システムまで視野に入れたクラウド化ともなれば、そのバックエンドで稼働するデータベースをどうするかも重要な課題となります。
システム移行の影響範囲を最小限にするために、ぜひともオンプレミスのデータベースをそのままの形でクラウドへ載せ替えたい、と考えるIT担当者は多いのではないでしょうか。
そのデータベースがOracle Databaseなのであれば、ぜひお勧めしたいのがOracle Cloudへの移行です。
企業システムのデータベースといえば、長年にわたってOracleが定番でした。もちろんWindows Serverの導入に伴いSQL Serverへと移行したケースや、MySQLやPostgreSQLによってオープンソース化した事例も数多く存在しますが、現在でもかなりの数の企業がOracleを使い続けています。
そのためOracleをどのようにしてクラウド化するかについて、コスト面の問題を筆頭に、頭を悩ませているIT担当者は少なくありません。
そこでお勧めしたいのが、Oracle Cloudへの移行です。
その理由は大きく3点あります。
2. Oracle Cloud への移行をお勧めする理由
Oracle Cloudへの移行をお勧めする理由は、下記の3つです。
- 他社クラウドに比べて圧倒的なコストパフォーマンス
- すでに保有するOracleライセンスをOracle Cloudに持ち込むメリット
- Oracle Autonomous Databaseを利用する場合には、新規にSE2ライセンスを購入しても半年で回収可能
2-1. 他社クラウドに比べて圧倒的なコストパフォーマンス
Oracle Cloudは他社クラウドに比べ、利用リソースあたりのコストが圧倒的に低いことです。
例えば16vCPU/120GBメモリーで仮想マシンを立ち上げた場合、Oracle Cloudは1時間あたり61.25円となり、他社クラウドに比べて約半額で利用できます。
またストレージも他社クラウドに比べて97%、ネットワークも96%安価に利用できます。
このような戦略的な価格体系であるため、他社クラウドからOracle Cloudへと移行するだけでも、大きなコスト削減効果が期待できるのです。
また購入モデルも、従量課金制の「PAYG(Pay As You Go)」に加え、毎月のクレジットを前払いすることでPAYGよりも安価なレートが適用される「月額クレジット制(Monthly Flex:MF)」というモデルが設定されています。
定常的に利用する場合には、さらに安価に利用できるのです。
これに加え、サポート費用が不要、日本円での支払いに対応、クレジットカードだけではなく請求書払にも対応、といったメリットもあります。
2-2. すでに保有するOracleライセンスをOracle Cloudに持ち込むメリット
すでにOracleのライセンスを保有している場合には、利用料金をさらに下げることが可能です。
保有ライセンスをOracle Cloudに持ち込むことで、通常に比べて大幅に低いレートでPaaSを利用できる、「BYOL(Bring Your Own License) to PaaS」が用意されているからです。
これがOracle Cloudを採用すべき第2の理由です。
Oracle CloudのBYOLモデルはIaaSでも利用可能ですが、ここはやはりPaaSでの利用がお勧めです。
PaaSであれば仮想マシンを自ら立ち上げる必要がなくなる上、Oracle Databaseのデプロイから運用監視、可用性対策、セキュリティ確保、データのスナップショット作成やクローニング、パッチ適用などが、簡単に行えるようになるからです。
保有しているライセンスが「Oracle Database Enterprise Edition(EEライセンス)」であれば、オプションライセンスを持ち込むことなく、以下のオプション機能を利用することも可能になります。
- Diagnostics Pack
- DB監視、自動診断、アドバイザの機能を提供。
- Tuning Pack
- チューニングアドバイザやSQL監視機能等を提供。
- Data Masking and Subsetting Pack
- テストデータを不可逆な形式でマスキングする機能を提供。
- Real Application Testing
- DB移行時のテストツールやSQLのパフォーマンス分析等の機能を提供。
つまりオプションライセンスを保有していない場合でも、Oracle CloudにOracle Database Enterprise Editionのライセンスを持ち込むことで、これらのオプションを無償で使えるようになるのです。
2-3. Oracle Autonomous Databaseを利用する場合には、新規にSE2ライセンスを購入しても半年で回収可能
BYOLによってOracle Autonomous Database、つまりOracle Autonomous Data Warehouse(ADW)やAutonomous Transaction Processing(ATP)を、より安価に利用できることです。
これらは自己稼働(Self-Driving)、自己保護(Self-Securing)、自己修復(Self-Repairing)の機能を持つ、世界初の自律型データベースです。
最先端の「応用機械学習」によってデータ管理のライフサイクル全体を自動で管理することで、運用作業負荷の大幅な低減とヒューマンエラーの回避を可能にし、極めて高い信頼性とセキュリティ、運用効率を実現します。
ではBYOLによって、どれだけ低価格になるのでしょうか。
「Oracle Database Standard Edition 2(SE2ライセンス)」をBYOLしてADWを使用した場合、通常であれば600,009円の月額利用料が132,066円へと減額されます。
しかも1プロセッサーライセンスで、4OCPU(他社クラウドの8vCPUに相当)が利用可能です。
ここで興味深いのが、Oracle Database SE2 Processorライセンスは2,100,000円、保守費用も含め2,562,000円で購入できるということです。
つまりOracleライセンスを保有していない場合でも、SE2ライセンスを新たに購入することで、その投資額を半年以内で回収できることになります。
Oracle Autonomous Databaseの利用を考えている場合には、極めて魅力的な選択肢となるのではないでしょうか。
3. 最長100日間まで認められているオンプレミスとの並行稼動
ここまででOracle Cloudを選ぶべき3つの理由について解説しましたが、他にもいくつか補足しておきたいことがあります。
- Oracle DatabaseのライセンスをオンプレミスからOracle Cloudへと移行する場合、並行稼動が最長で100日間認められる
- CTC Cloud Connectを利用することで、CTCのデータセンターとOracle Cloudとの閉域網接続を簡単に実現できる
3-1. Oracle DatabaseのライセンスをオンプレミスからOracle Cloudへと移行する場合、並行稼動が最長で100日間認められる
BYOLでライセンスをOracle Cloudに持ち込んだ後、オンプレミスの環境を保持したまま、クラウド上での環境構築とデータ移行を最長100日間にわたって行うことができるのです。
ここで注意していただきたいのが、BYOLでOracle Cloudを利用する場合、BYOLした製品の保守問い合わせの窓口がライセンス購入時に契約した保守サービス提供先になるということです。
そのため、ライセンスの購入状況によっては、BYOLしたライセンスの保守窓口とOracle Cloudの問い合わせ窓口とが異なる状態になってしまうことがありますが、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)の運用サービスでは一元窓口を提供することが可能です。
なおライセンス購入などを、以下、CTCをパートナーとして行った場合には、他にもいくつかのメリットを享受できます。
3-2. CTC Cloud Connectを利用することで、CTCのデータセンターとOracle Cloudとの閉域網接続を簡単に実現できる
データベースはOracle Cloudに移行し、そのデータベースにアクセスする各種アプリケーションはCTCデータセンターに置いておく、といった使い方が可能なのです。
またCTCデータセンターとお客様の拠点をWANで接続しておけば、お客様拠点からOracle Cloudへの閉域網接続も可能になります。
もちろん、前述の通りCTCは運用サービスも用意しているため、閉域網接続のサポートを含め、Oracle Cloudの運用を任せることも可能です。
CTCにはOracle Cloudに関する豊富なノウハウがあるため、安心してお任せいただけます。
まとめ
本記事のポイントをまとめると、以下のようになります。
- Oracle Cloudは他社クラウドと比較して、コストパフォーマンスが圧倒的に優れている
- Oracle Databaseのライセンスを保有しているのであれば、BYOLによってさらにお得に利用可能
- 自律型データベースであるOracle Autonomous Databaseを使用したいのであれば、新たにOracle Database SE2ライセンスを購入してBYOLすることで、その投資を半年以内に回収可能
- CTCならOracle Cloudに関する豊富なノウハウがあり、閉域接続サービスや運用サービスも利用可能
以上の理由から、データベースのクラウド化はOracle Cloudの利用をお勧めします。
また、CTCはOracle Cloudの運用を支援する「CTC Oracle Cloud マネージドサービス」を提供しています。本サービスの詳細については、下記よりご覧いただけます。
移行をご検討される際にはぜひ、CTCにご相談ください。
*本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。