伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)のプライベートクラウド
CUVICmc2のサービスの特長のうち、お客様よりご好評いただいている点と、 SAP ERP に最適なクラウド基盤である理由を解説します。
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CUVICmc2 が SAP ERP の基盤として適している主な理由は、下記の 8 つになります。
従来の SAP HANA のハードウェアはアプライアンスのみに制限されたかたちで提供されていました。しかし、SAP ユーザーから「所有資産を組み合わせた構成で SAP HANAを稼動させたい」といった要望が強まり、SAP 社はサーバやストレージ、ネットワークコンポーネント、CPU (IBM Power が対象) といった 4 つのハードウェア構成要素を対象に制限を緩和し、SAP HANA を利用するためのハードウェア構成要件を TDI(テイラードデータセンター統合)に定義しました。CUVICmc2 を構成するサーバやストレージは、SAP 社が定める TDI ハードウェア構成に準拠した高性能且つ拡張性の高いハードウェアを採用し、SAP HANA の稼働検証済みクラウドとして SAP 社より認定を取得しています。
図 1. 従来のアプライアンスと TDI 構成
*1.
SAP社公開資料 “SAP HANA Tailored Data Center Integration – Overview” より
*2.
CUVICmc2の場合、標準の共有 vHANA メニューで 2TB/VM、オプションの専有ESXにて 3TB弱/VMの vHANA 環境を提供可能です。(2017年10月現在。SAP HANA、VMware の仕様変更により、拡張される可能性があります。)
「インメモリDBであれば、メモリ上に DB があるのだからディスクの性能に拘る必要はない」わけではありません。インメモリDBであるからこそ、高性能なディスクが求められるシーンがあります。ただし、すべてを高性能ディスクで固めるのではなく、コスト最適な配置設計が必要となります。CUVICmc2 では、仮想マシンにマウントするストレージを性能や用途に応じて自由に選択できます。
図 2. 高速ディスクが求められるシーン
導入構築開始前に、開発フェーズやテストフェーズに必要なリソースを精緻に見積もるのは困難です。完全従量課金の CUVICmc2なら、仮にオーバースペックなサイジングであっても実使用量にのみ課金されるため、コスト超過のリスクを適切に低減できます。
基幹システムである SAP環境には、お客様会計情報や取引先情報にはじまり、業務でのコアコンピタンスな情報など決して外部に漏えいしてはならない情報が蓄積されます。外部からの不正アクセスに対する絶対的な保護が必要です。
図 3. 業務データを外部アクセスから遮断
CUVICmc2 はセキュリティ環境を標準提供しており、業務データーを安全に保護します。
基幹システムである SAP系システムのサーバ群においても、各サーバの役割に応じて重要度が異なります。CUVICmc2 ではサーバの重要度に応じて冗長構成を使い分け、最適化を図れます。
図 4. サーバの重要度に応じた冗長構成
冗長構成と同様に DR構成においても、各サーバの重要度・役割に応じた使い分けが必要になります。CUVICmc2 では求められる RPD、RTOに応じて DR構成を使い分け、最適化を図れます。
図 5. サーバの重要度に応じた DR 構成
(*ダウンタイムゼロに近づけるためには別途クラスタ製品との組み合わせが必要な場合があります)
CUVICmc2 の DR についての解説は、下記よりご覧いただけます。
CUVICmc2で標準提供する Commvaultでは各種用途に応じたバックアップエージェントを用意しています。SAPシステム、非SAPシステムが混在していても、すべてのバックアップを一括管理できます。SAP HANAに関しては BackIntを介して SAP HANA Cockpit(旧 SAP HANA Studio)のバックアップ機能を利用してバックアップ/リストアを行えます。(SAP HANA BackInt : SAP HANA Cockpitのバックアップ/リストアをサードパーティー製管理ツールと連携させるために、SAP社が用意する専用インタフェース)
図 6. SAP S/4HANA 環境のバックアップ例
Ping監視、プロセス監視といった死活監視、CPU, メモリ, ディスク使用率といったリソースキャパシティ監視に加え、SAP内のシスログ監視、ABAPショートダンプ監視(Tr-Code: SM21, ST22)など SAP CCMS監視にて取り扱う項目も、CCS-モニタリングメニューの CCMSオプションによって監視できます。SAP HANAに関しては、XS Engine, indexserver, ameserverといった主要なプロセスの監視など SAP HANA特有の監視項目も追加できます。
図 7. CCMS オプションによる SAP 特有の監視
(監視設計はお客様または各ベンダ様にて実施の上、CCS-モニタリングメニューの設定シートへの記載をお願いしております)
SAP HANA環境に限らず、SAP BASIS運用は一般的な情報系システムのインフラ運用と比較しても特殊な側面があります。お客様ご自身で運用されることも可能ですが、体制維持していくことは負担になり得ます。
CTCはクラウドサービスのみならず SAP R/3登場時から SAPビジネスにも取り組み、SAP BASIS運用サービス提供は約25年の実績がございます。CUVICmc2の標準・オプションメニューを組み合わせることで、クラウド基盤ならびにSAP BASIS環境の監視・運用をワンストップでご提供可能です。
図 8. SAP BASIS 環境の監視・運用をワンストップでご提供
(* インシデント発生およびその疑いのご連絡)
SAP BASIS 運用サービスの詳細については、下記よりご覧いただけます。
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セキュリティの重要性が増す中、人財不足やセキュリティの知識不足などの課題を抱えてられている企業は少なくありません。特に、中堅・中小企業では「一人情シス」や総務部門がIT管理者を兼任する「兼任情シス」のため、セキュリティ対策ができていない、負荷が高いとの声も聞かれます。
CUVICmc2は高度なセキュリティ思想に基づいて設計されたクラウド基盤サービスです。
CUVICmc2のネットワークとゾーンのセキュリティ構成は、インターネットに接続可能なゾーン「DZ (DMZ ; DeMilitarized Zone)」と閉域網のみ接続可能なゾーン「IZ」に分かれており、お客様は自由にゾーンを選択できます。DZとIZのネットワークは物理的に分離されており、IZ内のセキュリティレベルを最大限に高めています。
基幹系システムの運用コストを約「50%」程度、削減した事例もあり、CUVICmc2の課金方式はTCO削減効果が高く、安心してご利用いただけます。
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システム管理者は地震や津波などの天災や、テロ、不正侵入などの有事に備え、事業継続計画 (BCP:Business Continuity Planning) を念頭に置いてDR (災害復旧対策) を検討する必要があります。事業継続計画は、建屋が壊滅的な被害を受けた場合にもデータを損失することがないように遠隔拠点にバックアップを複製し、効率的、かつダウンタイムを最小限にしてビジネスの早期復旧を可能とする計画であることが重要です。しかしながらDR は性質上、特に利益を生むことがないうえに有事が発生しなければ投資効果が得られないため、どこまでの対策が適当であるかのバランスを考慮しつつ、自社にとって最適なDR構成を模索する必要があります。
CUVICmc2はお客様にとって最適なDR構成を柔軟に選択できます。CUVICmc2のサービス基盤は、関東と関西のデータセンターに配置されています。
図 3.DR 構成イメージ
また、CUVICmc2の仮想マシンメニューには、遠隔地に設置されたDR用仮想マシンが標準装備されたメニューがあり、DRメニューを選択すると一方のデータセンターに配置された仮想マシンをプライマリとして利用し、もう一方をDR用の仮想マシンとしてご利用できます。
さらに、CUVICmc2は災害時の復旧性能も保証の対象となっており、要望に応じて2種類のSLAから選択することができます。
表 1. 二種類の SLA
*RPO (Recovery Point Objective) とは、過去のいつの時点までのデータの状態に復旧させるかの目標値です。
*RTO (Recovery Time Objective) とは、被災時点からシステム再開までの目標値です。
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コスト削減や効率化を目的に、サイロ化されたサーバを集約したまでは良いが、一方で仮想化によりシステムの規模が拡大し、仮想マシンも含めた運用管理の複雑性が増したといったケースが増えています。
CUVICmc2 ではWeb 管理ポータルをご用意しており、お客様は仮想マシンを簡単に効率良く管理できます。Web 管理ポータルはインターネットを介してセキュアにご利用できます。お客様はいつでもどこからでもセキュアに、仮想マシンの構築や電源のON/OFF、リソースの利用状況管理などの作業をセルフサービスできます。
CUVICmc2の管理ポータルはAPIを備えており、テナント、ユーザー、仮想マシン、リソース使用状況などの情報を柔軟に取得できる点も、お客様より好評を得ています。
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