特集
匠特集|企業のビジネスとIT、未来の基盤も支える挑戦者からの提言
歴史を振り返ると、人類の生活様式や経済産業の「基盤」は、テクノロジーの発達と共に変革してきた。
狩猟採集に端を発した人類の社会・生活基盤は、稲作技術の登場により獲得経済から生産経済へとシフトした。
農耕社会における働き方では、危険を冒して遠くヘ赴く必要がなくなり、自分たちの集落の周辺で安定的に食料を生産できるようになった。
さらにテクノロジーが発達すると、蒸気機関という画期的な動力源の登場により、またしても社会構造や人類の生活形態、価値観に大きな変化が生まれた。
資本主義経済における基本的な経済基盤が誕生し、少数の資本家は企業を起こして労働者と機械を効率よく使い生産活動に勤しんだ。
そして現代、発達した通信技術によって、社会は情報化に突き進んでいる。
世界中を繋ぐインターネットは人類の経済活動にとって必要不可欠な存在となり、物理的な空間を超えて、誰もが、いつでも、必要な時に価値ある情報へアクセス、発信・受信できるようになった。
それまで出来なかったことが出来るようになると、人の価値観に変化が生じ、社会構造もより望ましい流れへと変革を重ねていった。
幾度となく人類の社会構造を変革させてきたテクノロジーも、それを社会に推進・提供する者たちや使う側のユーザーによって磨かれて今日に至る。
テクノロジーに向き合う者たちの内には、特定の分野において究極的に優れた知識や技術を宿す極めて希有な存在「匠」がいる。
そもそも「匠」の由来は、その文字を分解することで姿を現す。
「匚」と「斤」、それぞれは「さしがね」と「オノ」を指し、どちらも職人の道具を表すことから、匠は大工や技術者のような「職人」を意味する。
熟成を重ねた確かな知識と技術をもって企業の課題に立ち向かい、豊かな社会と新たな価値を創出し、未来の基盤も支える姿勢は、まさに匠と呼ぶに相応しい。
伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)と協業パートナーにも、企業のビジネスや IT、未来の基盤も支える匠がいる。
匠たちが向き合っている分野への考えや提言の片鱗を紹介しよう。
▼ 目次
・デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の匠
・エンドポイントセキュリティの匠
・デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の匠
・ワークスタイル変革の匠
・SAP S/4HANA移行の匠
・クラウド接続の匠
・クラウドセキュリティの匠
・クラウド維持管理の匠
・マルチベンダーシステムの運用保守の匠
・Infrastructure as Codeの匠
・バックアップシステムの構築・保守の匠
1. デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の匠
未来の基盤も支える取り組みとして、国内でもその重要性が強く意識され、実際に多くの企業において広がっているデジタル変革(DX : デジタルトランスフォーメーション)。
しかし海外に比べて国内の成功事例は、まだ決して多いと言える状況ではない。
では何が日本企業にとってのハードルになっているのだろうか。
そして、それを解決するために必要なアプローチとは?
伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)には企業のDX推進を支える匠がいる。
そこでCTCでビジネスアナリストを務める西嶋岳大氏と、外資系企業でのDX推進で数多くの経験を持つ佐藤伸哉氏、この2人の匠に、デジタル変革を推進する企業に必要なことについて尋ねてみた。
今後、デジタルトランスフォーメーションの推進に取り組まれる方、或いは既に取り組んではいるが思うように進まない方は、本記事を参考にしていただきたい。
2. エンドポイントセキュリティの匠
PCのセキュリティ対策が不十分である企業においては、テレワークから通常の勤務に戻ったとき、ウィルスに感染している恐れのあるPCが社内に接続されてしまうことは、ビジネスにとって脅威でしかない。
しかしながら、社外への持ち出しが一般的になっている昨今、既存のセキュリティ対策だけでは社外持ち出し端末のアンチウィルスソフトの稼働状況やセキュリティイベント検知状況の管理ができなくなるといった課題や、アンチウィルスソフトをすり抜けてしまう、巧妙化する脅威に対応する術がなく、被害が拡大してしまうといった課題が懸念される。
そのため、万が一、既存のセキュリティ対策をすりぬけてしまった場合に備えて、脅威を早期に発見して被害を抑制するための対策や、社内外問わず、セキュリティソフトの稼働状況などPCのセキュリティリスクの可視化を行い、被害が発生する前に感染を予防する対策が必要だ。
CTCには企業のセキュリティを支える匠がいる。
そこでエンドポイントセキュリティの匠こと宮川浩久氏に、「テレワークを安全に運用するためのエンドポイントセキュリティ対策」の一環として、サイバー攻撃の脅威からビジネスを守るための有効な手段となる「EDR(Endpoint Detection and Response)」と「サイバーハイジーン(Cyber Hygiene)」について尋ねてみた。
今後のビジネスの新常識となるテレワークを安全に導入・運用する上で、エンドポイントのセキュリティ対策を整備されたい方は、本記事をご検討にお役立ていただきたい。
3. デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の匠
デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み領域は広く、その取り組み目的は新しい価値の創造からコスト削減や効率化まで様々だ。
なかでも「プロダクト開発」や「新規事業開発」は、最も難易度が高く、その理由は「不確実性の高さ」である。
不確実なDXの取り組みに、確実な一歩を踏み出すためのアプローチとは?
この難解なテーマに取り組む匠がCTCにいる。
そこで企業のDX推進支援に取り組む匠たち、CTCの小岩井裕氏、株式会社セカンドファクトリーの有馬正人氏と東海連氏に、プロダクト開発において直面しやすい課題を克服する際の鍵を訪ねてみた。
DX推進に取り組まれようとしている方、或いはプロジェクトが思うように進まない方は、本記事を参考にしていただきたい。
4. ワークスタイル変革の匠
多くの企業が取り組んでいるワークスタイル改革は、組織の生産性の向上や変革の創出、優秀な人材の維持や確保、事業継続を目的に実施されている。
この取り組みの難易度は高く、社員の意識や文化を変えていく必要性があることから、多くの企業で取り組まれているが、期待する成果が表面化し難い面もある。
CTCにおいても例外ではなく、ワークスタイル改革を推し進める上では、多くの企業で共有する情報システム部門に特有の試練に向き合ってきた。
それでも尚、手を緩めることなく社内システムの利便性とセキュリティの向上の両立をテーマに掲げ、改革に挑み続けてきた匠がいる。
そこで、同じ課題や悩みを抱えながらも、ひたむきにワークスタイル改革に挑戦し続ける情報システム部門の方々の一助となるために、CTCのワークスタイル改革の匠こと情報システム部長 永田 孝哉氏に、情報システムの切り口からみたCTCのワークスタイルの変革の歩みについて尋ねてみた。
ワークスタイル改革に取り組まれようとしている方、或いは改革が思うように進まない方は、本記事を参考にしていただきたい。
5. SAP S/4HANA移行の匠
2年間のサポート延長があったものの、2027年にはサポートが終了するSAP ERP。
久しぶりとなる基幹系システムの大型リプレースであるため、不安を感じている情報システム部門は少なくはないだろう。
この「SAP 2027年問題」を目前に控え、SAP S/4HANAへの移行を検討している企業も多いはずだ。
しかしそのプロジェクト化に際し、課題に直面しているケースは少なくない。
- 膨れ上がったアドオンプログラムの改修
- 検討に入って直面するABAPプログラムのユニコード(Unicode)化の作業
どうすればSAP S/4HANAへの移行を円滑に進められるのか、もしくはこの移行を最短で成功させるには、どのようなアプローチを行えばいいのだろうか。
そこで、移行のハードルを乗り越えるために押さえておくべき具体的なポイントを匠に尋ねてみた。
既存SAP ERP6.0のSAP S/4HANAへの移行に取り組まれようとしている方や、既に検討開始したが思うように検討が進まない方は本記事を参考にしていただきたい。
6. クラウド接続の匠
オフィス系アプリのクラウドサービス利用が広がり、ウェブベースでのメールやスケジュール管理なども普及し、更に業務系サービスのクラウド利用が加速する中で、クラウドサービスへのアクセスが急増している。
その結果、クラウド活用におけるネットワークの課題が浮き彫りになってきた。
この数年で、クラウドサービスの中でもSaaSの利用が急増し、これに伴い、社内ネットワークに流れるクラウドのトラフィックも増大している。
この難解なテーマに取り組む匠がCTCにいる。
CTCのクラウド接続の匠こと大竹岳氏と倉石将治氏が、企業とクラウド環境を繋ぐネットワークの解決策をまるっと提言する。
クラウド導入後のネットワークの課題に悩まれている方は、本記事を参考にしていただきたい。
7. クラウドセキュリティの匠
クラウドの利用にあたり、セキュリティ面において懸念や顕在的な課題を抱えている企業は多い。
具体的には、クラウドのセキュリティの設定ミスや管理の徹底、各種ガイドラインなどへの遵守などが挙げられる。
この難解なテーマに取り組む匠がCTCにいる。
そこで、クラウドセキュリティの匠こと萩原氏と山本氏に、クラウド活用におけるセキュリティの主要な課題と、有効な解決策について伺ってみた。
既存でクラウドを利用しており、そのセキュリティに不安を抱えている方は、本記事を参考にしていただきたい。
8. クラウド維持管理の匠
マルチクラウド、ハイブリッドクラウドを維持管理するための課題として下記をはじめとする様々な課題が存在する。
- クラウド基盤ごとに運用管理を統一
- 複数のクラウド基盤を統合的に管理するツールの利用
- 運用するSEの育成
CTCにはクラウドの維持管理を支える匠がいる。
そこでCTCのクラウド維持管理の匠こと上田貴大氏に、クラウド環境を保つための運用管理やSEの教育に関わる課題解決策について尋ねてみた。
マルチクラウド、ハイブリッドクラウドを維持管理に関わる課題解決の参考として、本記事をご覧いただきたい。
9. マルチベンダーシステムの運用保守の匠
近年のインフラ基盤は、物理環境と仮想環境が複合的に構成されており、殆どのシステムが複数のベンダー製品によって構成されている。
マルチベンダーからなるシステム構成には様々な課題が起きている。
そこで20年以上にわたり、企業のシステム運用保守を支援してきたCTCテクノロジー(以下、CTCT)には、マルチベンダーシステムの運用保守の匠がいる。
テクニカルサポート業務に従事する廣原保志氏と田中優二氏に、マルチベンダー構成におけるシステムのメリットとデメリットを尋ねてみた。
マルチベンダーシステムの障害原因、運用保守の人材不足を解消する方法の参考として、本記事をご覧いただきたい。
10. Infrastructure as Codeの匠
ITインフラの管理に変革をもたらす考え方として、ITインフラをコード化する「Infrastructure as Code」に注目が集まっている。
理由は、クラウドの台頭から物理的な制約が少なくなったことによって、より柔軟性のあるITインフラが求められているためだ。
そこで、Infrastructure as Codeの匠ことCTCTの小川辰夫氏に、ITインフラのコード化のメリットやデメリット、導入する上での注意点について尋ねてみた。
インフラエンジニアとしてのスキルアップデートの参考として、本記事をご覧いただきたい。
11. バックアップシステムの構築・保守の匠
バックアップの歴史を紐解くと、その必要性はシステムの物理的な障害や広域災害、人的ミスからデータを保護する手段として考えられてきた。
しかし昨今、ランサムウェアへの有効対策として、バックアップに注目が集まっていることをご存じだろうか。
そこで本記事では、バックアップシステムの構築・保守の匠ことCTCTの竹中陽祐氏に、バックアップを切り口としたランサムウェア対策について尋ねてみた。
企業のデータをサイバー攻撃から守るための対策の参考として、本記事をご覧いただきたい。